google-site-verification=LmnaQtj_D4nnGxENsui9LIYuPTKwIbJWOPYpdddE1fs ヴァイオリンの先生が本当は伝えたい「ピアノの必要性」 | かなうの音と日々

ヴァイオリンの先生が本当は伝えたい「ピアノの必要性」

新・かなうの音楽日記

生徒さんからの「ピアノ習った方がいいですか?」という質問を真剣に考えてみた!おそらくヴァイオリンの先生の多くが聞かれる質問で、なかなか答えが難しいと思うからです。

なぜこの話題が「ちょっとタブー」なのか

講師側はあまり強く言えない現実

ヴァイオリンを習っているお子さんのご家庭は多くがとても教育熱心です。「音楽の習い事を一つさせたい」という理由でピアノではなくヴァイオリンを選んでいることが多いです、教育熱心が故に、お子さんの多くが、英語・塾・水泳・バレエ・そろばん・習字…そしてヴァイオリンです。そんな中でピアノもやるべきで、やった方がいいけれどすでに時間がないと言われている現実で強くピアノもやりましょう!とは言えません。

生徒・保護者側の「ピアノまでは無理かも…」というい本音

習い事もたくさんしている、学校の宿題もある、そしてヴァイオリンもピアノも家庭での練習時間確保が必須になってきます。結局「時間がない」のです。

でもだからこそ伝えたいこと

前述の通り、教育熱心な保護者の方が多いのがヴァイオリンという習い事です。そして多くが「コンクールで賞を…」という願望もあるのではないでしょうか?ならば当然・・・・・・

ピアノがヴァイオリン上達に欠かせない理由

音程が良くなる:鍵盤で音の高さを「見える化」できる

自分の指で音程を作る楽器のヴァイオリン、指を押さえる場所で音程のずれが生じます。その音程を確実にするために「ピアノで音程を確認する」練習をすることがあります。自分で弾く→メロディを耳から覚える→歌いながら音程感覚を覚えるという練習です。自分で弾いて音の幅(幾つ鍵盤が離れているのかとか)を目でもみて感じていきます。

リズム感が明確になる:両手で異なる動きをすることでリズムの立体感がつく

メロディと伴奏を1人で全てこなすピアノは初期から両手を使うことでリズムを明確に取ることができます。もちろん音程にしても、リズム感にしても生まれ持っていい子という子も存在します。ですがほとんどの場合訓練で培っていくものです。左手と右手でリズムの練習をできるピアノという習い事は短期間でリズムを勉強でき、時間はかかるように見えて実は、一番の近道だと思います

和声感が身につく:単旋律だけでなく、音の【背景】を理解できる

だんだん曲が進むにつれて「和声」という言葉を頻繁に耳にするようになります。メロディには全て和音がついてきます。それを和音を読み解き、どんな性質を持っているのかを知ることが音楽作りにはとても大切なことです。ピアノは一回で出せる音も多い分、前述の通り伴奏とメロディを1人で演奏できるのでその和声を学ぶ上でも必要不可欠のものです。

伴奏譜(&総譜)を読めるようになり、アンサンブル力が上がる

音程が良くなり、ソルフェージュと理論(リズムや和声感)が備わってくれば、ヴァイオリン協奏曲でもソナタでも伴奏譜の奥の奥まで読み解くことができるようになります。音楽は独奏だけでなく、たくさんの仲間と演奏するアンサンブルも大きな魅力の一つです。

ピアノを学んだ子のヴァイオリンはここが違う

15年の講師生活で感じてきた「ピアノもヴァイオリンも習っている子」はやはり上達のスピードが大きく差があります。

  • 音感が安定している(音程がいい。ピアノ伴奏がついた時よく聞けている)
  • 表現の幅が広い(音楽理論もベースに考えている)
  • 練習の質が高い(自分で「正しい音」を判断できる)

デメリットは…ほぼなし!むしろ相乗効果

どちらかを“やめる”ではなく、“補い合う”関係

練習時間の確保は確かに大変かもしれません。いろんな曲が弾けるようになりたい!コンクールで賞を取りたい!オーケストラに参加したい!それらのことは全て「上達する」ということにつながっています。上達するためには、ソルフェージュ力、音楽理論が必須です。

ピアノで得たものは一生ものの音楽力

ヴァイオリンだけでもある程度上達しますし、小さなコンクールではそれなりに実績も残せるでしょう。その先に行きたくなった場合…音楽大学に進学したい!となった場合、ピアノは必修科目であり、また入試課題でもどの楽器で必ず試験があります。

まとめ

ピアノで広がる音の世界を知るとヴァイオリンがもっと楽しくなります。

上達の“天井”を超えるためにできること、身につけていきましょう。

ピアノを弾けるヴァイオリニストは音を“並べる”だけでなく、“描ける”ようになります。その違いは、聴くにとにちゃんと伝わります。

筆者(右)アンサンブルが楽しい!(この時の共演は鍵冨弦太郎さん(vn)と古田友哉さん(pf)

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